津波浸水想定区域図
・津波浸水想定は、「津波防災地域づくりに関する法律(平成23年法律第123号)」第8条第1項の規定に基づいて設定するもので、津波防災地域づくりを実施するための基礎となるものです。
・津波浸水想定の浸水域及び浸水深等は、避難を中心とした津波防災地域づくりを進めるためのものであり、津波による災害や被害の発生範囲を決定するものではありません。また、一定の条件を設定し計算した結果のため、着色されていない区域が必ずしも安全というわけではありません。
・最大クラスの津波は、現在の科学的知見に基づき、今後発生が予想される津波から想定したものであり、これよりも大きな津波が発生する可能性がないというものではありません。
・津波浸水想定にあたってはシミュレーションを実施する際の条件設定の制約から、予測結果には限界があります。
・津波浸水想定は、「災害には上限がない」ことを教訓に、「なんとしても人命を守る」という観点から、悪条件下で最大クラスの津波が来襲した場合の想定を行っております。そのため、河川堤防については、河川管理者が実施した耐震性能照査結果にかかわらず、一律的に地震発生時に現在の堤防が75%沈下し、越流時に破壊するという条件のもとでシミュレーションを行っています。
・津波浸水想定で設定した河川堤防沈下量は、既往地震の沈下実績における最大沈下率(75%)から設定したものです。また、東北地方太平洋沖地震時の河川堤防等の破壊事例などを踏まえ、津波が越流し始めた時点で、河川堤防を「破壊」するものとし、破壊後の形状は「無し」としています。
・濃尾平野特有の輪中堤や自然堤防の取扱いについては、今回、想定した浸水域では、輪中堤は、顕著なものが存在しないこと、自然堤防は、明確に堤防形状として存在してはおらず、丘陵地形が点在しているだけであるため、地形として扱い、地震による堤防沈下は考慮していません。
・愛知県及び三重県の河川堤防の取扱いについては、堤防沈下、越流と同時に破堤することを考慮しています。
・岐阜県南西部の濃尾平野は、海抜ゼロメートル地帯が広がり地盤高の低い地域です。地震により河川堤防が75%沈下した場合、津波の来襲に先行して河川水により浸水することも考えられます。津波が収束した後でも、河川水の流入により浸水範囲が広がる可能性があります。また、地盤沈下、液状化等により、長期間にわたって湛水することがあります。
・津波浸水想定では、シミュレーションで再現しきれない局所的な地盤の凹凸や構造物の影響のほか、地震による地盤変動や構造物の変状等に関する計算条件との差異により、浸水域以外での浸水の発生や、浸水深が大きくなる場合があります。
・用いている地形図は、最新のものを使用していますが現在の地形と異なる場合もあります。
・津波は、第1波だけで終わるものではありません。何度も繰り返し来るものです。また、第2波以降が大きくなることもあります。
・津波断層モデルの新たな知見(内閣府・中央防災会議、文部科学省、隣接県等)がまとまった場合や構造物等の整備、強化がある程度進んだ場合等には、必要に応じて見直します。
・今後、数値の精査や表記の改善等により、修正する可能性があります。